家族の歯の治療費はまとめて医療費控除できる?
だれが申告するか

子どもの矯正、配偶者のインプラントなど、家族の歯の治療費が重なる年もあります。家族の分をまとめて医療費控除できるのか、だれの申告に入れるのかを整理しました。

このページの要点
  1. 自分と生計を一にする配偶者や親族のために払った医療費は、払った人の医療費控除にまとめられます。
  2. その親族に所得があるかどうかは問われません。実際に払った人の控除になります。
  3. 「生計を一にする」は、同じ家に住んでいることに限りません。仕送りで生活している親なども含まれる場合があります。
  4. 保険金などで補てんされた分は、受け取った人がだれでも、医療費から差し引きます。

国税庁の考え方

共働きの夫婦

質疑応答事例「共働き夫婦の夫が妻の医療費を負担した場合」は、夫婦が生計を一にしている場合は、医療費を実際に支払った夫の医療費控除の対象になると回答しています。配偶者その他の親族の範囲には所得金額の要件が付されていないためです(所得税法第73条第1項)。

離れて暮らす親

質疑応答事例「同居していない母親の医療費を子供が負担した場合」は、母親と子どもが生計を一にしている場合は、医療費を払った子どもの控除の対象になると回答しています。所得税基本通達2-47により、「生計を一にする」は必ずしも同じ家で暮らしていることをいうのではなく、たとえば常に生活費の送金が行われている場合なども含まれるとされています。

いつの時点で判断するか

所得税基本通達73-1は、生計を一にするかどうかを「医療費を支出すべき事由が生じた時又は現実に医療費を支払った時の現況」で判断するとしています。

保険金などを家族が受け取った場合

質疑応答事例「医療費の支払者と保険金等の受領者が異なる場合」は、医療費の補てんを目的とする給付金であれば、受け取ったのが医療費を払った人でなくても、払った医療費から差し引く必要があると回答しています。

計算例:だれが申告するかで変わる

家族の歯の治療費30万円を、だれが払って申告するかで比べた例です(ほかに医療費は無いものとします)。

申告する人の
総所得金額等/所得控除
足切り額控除の額合計の目安
436万円/150万円10万円20万円40,400円
800万円/200万円10万円20万円60,900円
180万円/80万円9万円21万円31,700円

所得税は復興特別所得税を含み100円未満切り捨て。住民税は医療費控除の額×10%の目安です。金額は計算の例です。

計算上は、適用される所得税率が高い人ほど戻る額は大きくなります。一方、総所得金額等が200万円未満の人は足切り額が所得の5%になるため、控除の額そのものは大きくなります。医療費控除は実際に払った人の控除になる点に注意し、だれが申告するかは各家庭の状況でご確認ください。

自分の数字で計算する

出典と基準日

内容の確認日:2026年10月27日。質疑応答事例は、国税庁が「照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答」と注記しています。

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